介護現場はリスクが多く、日頃から予防策を講じなければ、さまざまな問題が発生していまう。具体的には、利用者の転倒を防ぐこと、認知症高齢者の攻撃的な言動や睡眠障害などの不穏行動に対処すること、嚥下困難な人の口からの食事摂取を維持することなどさまざまだ。
とはいえ、人材不足の問題が慢性化している施設は多く、改善が難しい現状もある。人員がギリギリで回っていれば、そういった予防策に力を入れる余裕はないため、放置されてしまうケースは少なくない。しかしながら、そうした無理が重なっていくと、大きな問題に発展してしまう。何かが起きてしまってでは遅いため、どうにかして余裕がない状況をフォローしていくことが重要になってくる。
解決策として、解決に向けて考えることはやめずに、一人ひとりが考える力を養っていくことが大事になってくる。課題解決能力を養うためには、研修の場などに多く参加することが大切だ。課題解決のシミュレーションを行う訓練を受け、それを現場業務で活用する習慣をつけると良い。
そのため、研修制度などの教育を充実させることが必須だ。また、頻繁に発生する課題を日々の経過記録からピックアップし、解決策が採用されるかどうかは別として、どうすれば解決することができるか、職場の介護職間で自由にディスカッションしていくことも欠かせない。ここで重要になるのが、他者のアイデアに耳を傾けることである。他者の意見をしっかり取り入れ、日頃の介護で気をつける点をそれぞれがしっかり意識する体制を作ることが大切だ。